美濃窯業會社の工場食器?
比較的大きな洋食器、当時は肉皿とも呼ばれていました。吹き墨ないしは岡染付と呼ばれる明確な輪郭を持たない絵付けです。
ここに描かれたものはランの花でしょうか。洋食器はシンメトリー(左右対称で釣り合いが取れ調和しているようなデザイン)が本来ですが昭和初期においては日本風ないしアジア風の非対称なデザインを以て洋食器を創造しようとした時期がありました。そのような時期の遺物なのでしょう。
社章が付けられていました。『KANEBO』とありますので化粧品大手として君臨した鐘紡紡績でしょうか。しかし、どうやら社章とは違うようです。別会社なのか、何か違う意図があってのものかわかりません。
裏は縁が厚めに造られており、『工場食器』の様相が見て取れます。高台には『美濃窯業會社』のクロム印が付けられています。