和皿・八角皿
さて、それはさておき。
和皿の2つ目。
八角形の和皿。型押しで成形されている。菊花や背景の布目文様は戦時下の統制陶器にも多々登場する文様です。さらに釉薬の掛け分けも生産する窯元こそ少ないですが、生産されています。
高台部分には何もありません。畳付とよばれる釉薬のついていない(高台の部分ですが)ところを見ると昭和戦前が確実と思われるものなどと比べ内部の形状が違っています。型から取り出す時に出来たであろう傷のようなものがきれいに成形されています。
これも戦前か、戦後かで見解が分かれると思いますが、個人的な見解からすれば戦前作であればそれに続く統制陶器にもよく似たあるいは同じものが存在してくると思います。実際何種類かは存在しますし。
そうした場合、これは個々のデザインこそ共通しているものの、全体では存在していない(まだ出会っていないだけ)ので戦後作としています。