時のかけら~統制陶器~

tokinokake.exblog.jp
ブログトップ

信楽の地雷片・その2

 信楽焼の地雷は上部の破片、下部の破片とに分かれ、それぞれ側面が残る破片と大きく3種類の分かれます。今日は上部のところを見てみます。

c0004987_2219824.jpg
c0004987_22195853.jpg


 上部はその特徴から陶製地雷とすぐにわかります。信管を取り付ける穴がその目印です。すべて破片ですから一致するものがあるかとも思いましたが一致しませんでした。数個体分あるようですね。
 鉄釉が施されているものがほとんどでした。カセているところもありますがあまりツヤの無い釉薬を用いているようです。

 兵器として使用される以上、敵兵に見つからぬような釉薬が選ばれたのでしょう。鉄釉や茶色い釉薬は土と見間違えることのできる釉薬ですからね。陶製手榴弾はいろいろな色が使用されているのに対して対照的です。

c0004987_22212585.jpg
c0004987_22214925.jpg

 
 火薬は袋に入れられて直接、触れることは無いのですが水が染みないように?染みこんでも大丈夫なように?裏側(内部)も施釉されています。こちら側の釉薬は光沢のある釉薬が使用されています。釉薬のガラス状の表面で内部の保護をしているのでしょう。
 こういうところは破片でないとなかなかわかりづらいところですね。

 これは面白いかな、というものがありました。

c0004987_22235568.jpg
c0004987_22243090.jpg


 口縁は釉薬を付けず、もし付着した場合も削り取るそうです。これは口縁に釉薬がほんの少しですが付着したもので、削り落とす前のものと判断できます。何らかの原因で廃棄されたのか、製造途中で戦争が終わったのか…考えさせられますねぇ。


 ※陶製地雷につきましては『日本の陶器製兵器 2 山本達也・著』を参考にさせていただいております。
[PR]
by richouken04 | 2013-01-22 22:27 | その他産地

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04