瀬50、瀬93、瀬459、瀬757の茶碗
まずはこの時代のものでは高台の直径が大きい茶碗。口径も他のものと比べ少し大振り。
サイズは幅12.2センチ、高さ6.5センチ。口径が1センチほど大きいので今までのものと公定価格上、違うクラスに入っているかもしれない。
絵柄は里山に多くはえていただろう春蘭。すばやい筆さばきで葉を描き、花びら部分にイッチン技法を使っている。高台内に「瀬50」と呉須印で番号がある。
作業の効率から同じ絵柄の連続や片側だけの絵付けのものが多い中、これは三方にそれぞれ別の上絵を施している面白いもの。雷文?と春蘭、牡丹、菊?が描かれている。文様はゴム印によるものだが多色印は色のずれるものが多い中、きちんとした仕事をしている。
高台内に囲み瀬の呉須印、「瀬93」とある。絵付けや番号印から初期の段階のものではないかと思われる。サイズは幅10.3センチ、高さ5.9センチ。
手描きによる花の絵の茶碗。コスモスのような感じもするが、簡略化されて断定は出来ない。
とてもかわいらしい構図で特定のターゲットを狙って造られたものではないかと思わせる。反対側は花びらと松葉。サイズは測り忘れ。高台内に「瀬459」の呉須印がある。
こちらも菊花が全面に施された茶碗。どちらかと言うと女性向けに造られたのだろうか。こちらはゴム印によるもので、4回で全面に文様を付けているがゴム印特有のずれが所々に見える。
高台内に「瀬757」と呉須印がある。サイズは幅11.3センチ、幅6.3センチ。