時のかけら~統制陶器~

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海軍用の食器・2点

 陸軍用食器の次は海軍で使用されたと思われる食器をご紹介します。
 海軍は陸軍と違って陶磁器製の食器はあまり多く存在していません。一説では軍艦内で使用しようする場合、落下して破損、怪我をするというリスクを避けたためとも言われています。

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 錨に桜章がつけられた軍隊用食器です。これとほぼ同じ星章の付いた陸軍用の食器はたくさん見るのですが錨に桜章の付いた食器は見かけません。口縁は割れ欠けを防ぐため厚くつくられています。

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 高台内には『肥28』のクロム印が付けられています。『肥28』は佐賀県嬉野市塩田町にある『志田陶磁器株式会社』に割り振られた番号です。今も工場(現・志田焼の里博物館)が残されていて、内部に残された道具類にこの番号を見ることができます。

 ※志田焼の里資料館HP

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 こちらは海軍で使用されたとも言われる、富士山の絵柄の入った食器です。つくりは軍隊用食器にみられる厚い口縁です。富士山は吹き墨の技法でつけられていると思いますが一部彩色もあるかもしれない。『岐』で見られる富士山と比べるとかなりリアルです。
 反対側にも雲海が描かれていて適当にデザインされたわけではなさそうです。

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 高台内には薄いのですが『名陶』の呉須印が付けられています。『名陶』銘の軍用食器は星章がほとんどでこのような絵柄付きは初めてです。

 
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by richouken04 | 2015-08-13 21:51 | 戦中期参考品

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04