洋食器
洋食器というと戦前の日本陶器(現・ノリタケ)の物が有名でそれらは『オールド・ノリタケ』と呼ばれ珍重されている。
東濃地区や瀬戸地区では古くから輸出用に食器類を焼いていた。輸出量が多すぎて昭和初期にはアメリカやインドネシアで輸出制限を迫られるなどの国際問題も起こしたほどだった。昭和16年には個別の輸出が規制されるなど生産調整も行われた。
それでも国外向け・国内向け双方で生産は続けられた。しかし、昭和17年を境に中小の会社・窯元では生産は中止となった。
それではそれ以降全く国内で流通しなかったかというとそうでもない。在庫として残る物があったし、当時、コーヒー豆の『代用品』まで考えられたことを考えるとお金持ちを中心に購入されたと思われる。
今回は器種や器形、文様など洋食器と見ていいと思われる物を中心に取り上げたい。