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時のかけら~統制陶器~

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岐484の化粧品瓶

 先日の化粧品瓶のうしろで書き込んだガラスと磁器との見分け方、書き込みつつ少ない脳ミソをひねって考えましたが、ある程度ガラスと磁器の製品を見比べることが出来て違いがわかると写真を見てもどちらなのかがわかるようになると思います。

 今日紹介するものは磁器製ですが、とても出来がよく統制番号が無ければ一見本当にガラスではないかと見間違えるものです。

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 『クラブ美身クリーム』です。双美人が有名で、『東のレート、西のクラブ』と呼ばれるほどの会社でした。ラベルがとてもきれいな状態で残ってました。

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 裏側です。『美と若さを創る栄養クリーム』、『創(つく)る』は今では『つくる』でしょうが新しく生まれ変わるという意味を込めたのかもしれないですね。それにしても今も昔も女性にとって『美と若さ』は永遠のテーマであることは変わりないようです。

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 蓋はベークライト製か。商品名が入っています。経年変化で変色しています。

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 高台には『岐484』のクロム釉印があります。この底部分、とても磁器製だとは思えないものです。昨日の物と比べると一目瞭然です。サイズは直径4.6センチ、高さ4.9センチ。

 表面もきれいで、ガラス製といっても間違えてしまいそうです。
 これはガラスの代用として生産された最初期頃のもの、昭和16年製なのでしょう。とても出来がよく、どのように焼成したかさえ不思議になるほどです。

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 当時の箱入りでした。まるで今造ってきた!というほどの状態の良さです。

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 封印ラベル。マル公75銭の文字が見えます。

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 商品説明の紙もこの通り。資料価値はとても高いものでした。

 値段も結構高いです・・・。

 
by richouken04 | 2006-08-30 22:36 | 岐(岐阜県東濃地区)

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04