会34と会津(?)16のおろし金(福島県)
これからは秋刀魚の季節。大根おろしに醤油をかけて・・・。ううん。明日は秋刀魚か?
普通一般的に目にするタイプは金属のおろし金を写したと思われるもので、『瀬』の番号入りのものが多くあります。白磁一色で、ちょっと分厚い感じですが時にとても薄いものも見られます。
これはその薄型のものです。形ばかりでなく、薄さという金属の特質までも磁器で写し取ろうとしたようです。
側面から見るとその薄さがよくわかります。
ぼやけてしまいましたが、裏面もきちんと釉薬がつけられています。どうやって焼成したのでしょうか?これでは焼成時に窯道具などにくっついてしまいます。
焼成はどうやら穴に細長い棒(材質不明)を通し、吊るして焼いたようです。肌面を見ると釉薬が下部に流れている部分がありました。
統制番号は薄くて読みづらいのですが、『会34』と呉須印がつけられています。『会』は福島県の会津本郷焼のことだろうと考えられます。いくつか作例を知っていますが、どれもおろし金のようです。その点はとても不思議に思っています。
サイズは縦長さ13.4センチ、幅9.1センチ、薄さ1センチ。
もう一点紹介しましょう。これも同じ産地だと考えるものですが、字体が特殊で確認が取れていません。
穴の部分が少し違うのみで他はほぼ同じ形状をしています。これも薄いものです。
側面より。
裏はこちらも釉薬がつけられています。強度を増すためには施釉は絶対条件だったろうと思います。横筋が見えるのは『歯』をつけた際に押さえたためだろうと思います。
こちらは『会津?16』とクロム釉印がつけられています。『会津』は右から読んでください。違うのかなぁ?よくわかりません。サイズは縦長さ13.3センチ、幅9センチ、薄さ1センチ。