オケイコドウグ
昭和16年の国民学校令によりそれまでの小学校が『国民学校』へと改名された。箱には『国民学校 オケイコドウグ』とあるのでこの法令の施行後に造られたものであろう。仲良く並んだ男女の児童。歴史背景を抜きに考えればとても平和な授業風景だ。
中は未使用の状態でおままごとの道具が入れられている。角七輪、おろし金、お玉、包丁とまな板、鍋、ほうろく?、こて、橋、焼き網?と果物の盛り合わせ。お玉や包丁か材質はわかりませんが金属製品でした。果物の盛り合わせは土物で彩色されています。ぜいたくが出来ない中、ほんの少しの別世界を味わうことが出来るよう配慮したのでしょう。
蓋の右端にはこの玩具の製作にかかわった先生の名前があります(画像ではぼやけていると思いますが)、お二人は『広島高等師範学校』の教官、この学校は現在の広島大学だそうです。