国策湯丹保
『国策湯丹保』と銅版転写で付けられた湯たんぽです。この湯たんぽはもう見たままですので有名な戦時資料です。『とりあえずこれがあれば代用品はいいか』なんて言いたくなるくらい?ビジュアル的にもわかりやすいものです。
ナノでずっと購入しませんでした。湯たんぽだし。場所とるし。
側面は溝が彫られています。凸状態で九州の昭ちゃんさんがおっしゃるように布を巻きつけ使用したとのことから、布が外れないようにするため、または熱が直接素肌に当たらないようにするための工夫でしょうね。
かまぼこ型の断面はすすぎ口側を上にして焼成しています。くぼみは取っ手ですが釉薬がかかっているので滑りやすく、実用的ではありません。底になる無釉部分が赤く発色しているのがわかるでしょうか。今までの経験からいうとこの製品は有田・肥前地域で焼かれたものではないかと思います。
有田・肥前地区では食器以外に火鉢など大型製品も焼成しています。それらの底部分が赤く発色しているものが見られるからです。でも瀬戸地区の製品かも。
湯たんぽの底に当たる部分は釉薬。全体の釉薬の掛け具合は丁寧にかけられています。統制陶器の時代からそんなに時間は違いませんがこのちょっとの違いで釉薬のかかり具合も違うんですよね・・・。 サイズは横長さ23.3センチ。
ヤフオクにて購入。確か以前ヒッポ爺さんの店『民草』でも見かけました。