時のかけら~統制陶器~

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カテゴリ:占領期参考品( 14 )

 表題に 『?』 とされた方もおられるであろう。『代用品』と『猫の恋』にどんな関係があるのかと首をかしげるところだ。

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 『猫の恋』 内田清之助・著 昭和21年8月1日 
 ウィキペディアでは『鳥類学者』として紹介されている、戦前には各雑誌にコラムというか小文書を掲載することもあったらしい。この本はそれらを集めたもので表題も一小文書の題名なのです。

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 著作権上の問題もありますので題名だけ。『代用品』と題した一文章が掲載されているのです。本は戦後の発行ですが、『代用品』の掲載雑誌の発行は昭和15年11月・『政界往来』なのです。代用品を考えるとき、多くは行政、ないし関連団体からのもので考察することが多いですがこれは文章書きの文章という点で読んで面白かったです(ほかの文も面白かった)。

 ん?内容ですか。
 ここで語られる『代用品』はなんと『ウナギの蒲焼き』!表現が難しのですが、今風にいえば『天然もの』の蒲焼きに対して『養殖もの』の蒲焼きを『代用品』と呼んでいる…ということかな。
 
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 裏面。表紙とともに猫の肉球がデザインされているところも・・・なかなかキュートで可愛らしい。

 
 ちょっと変わった視点からの代用品も紹介してみます。
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by richouken04 | 2014-01-04 11:22 | 占領期参考品
 市内のリサイクルショップにて購入しました。

 時にびっくりするようなものも出ますが、やはり値段でしょうか。

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 ソーサーだけなのですが、21円って!

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 戦後ノリタケで生産された『ローズチャイナ』です。

 ノリタケとしての品質が確保されないとのことでこの裏印が用いられたと聞いています。
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by richouken04 | 2012-11-13 08:53 | 占領期参考品
 76年前の8月16日がどんな日だったか、実際に知っているわけではありませんが混乱と安どと日々の生活に追われて大変だったろうなぁ、と思います。テレビドラマや書籍からの情報がほとんどですが…(汗)

 今日は戦後すぐに造られたと推測(かなり確信的な推測)をしている製品です。戦後、兵器の材料として残されていたものをいろいろな生活用品に造り替えています。そんなひとつです。

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 ジュラルミンorアルミで造られた火鉢です。薄手に造られた陶磁器でもおなじみの卵型(とでも言いましょうか)です。上部と下部に模様を付け、単調になりがちな金属製火鉢に面白みを持たせています。

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 上部は花唐草文様を削り出し?、型による陽刻?で表し、黒い顔料で塗りつぶしています。顔料は何でしょうか、これも工場で使われていたものなのでしょうね。

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 下部は秋草文様らしいものと『紀元2605』と書かれているようです。紀元2605の文字は紀元2605年のことを指し示しているとすれば、昭和20年を表していることになります。
 時代的に考えても金属製の火鉢を昭和20年前半に造ることはまず無いと思われますので戦後すぐの製造と考えられます。

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 底部分には鋳込み?なんですかね、中央部に削った跡が見られます。この時代と思われる金属製すり鉢や食器にも見られました。雑さがこの時代の感じなのだろうなとみています。
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by richouken04 | 2012-08-16 23:01 | 占領期参考品
 戦後の窯業界、陶業界の様子がわかるかな・・・と購入しました。

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 表紙は鍋島焼の絵柄を採用しています。内容はどうも有田焼関係の記事が多く書かれており、それも技法だとか歴史などといった『知識本』的なものでした。

 ちょっと残念。でも貴重な冊子であることには変わりなく、広告が掲載されている点で参考になります。

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 裏表紙には佐賀県内の窯元の広告が掲載されており、当時の様子がわかります。ここに出ている会社は戦争を乗り切った会社なんでしょうね。
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by richouken04 | 2012-01-21 23:29 | 占領期参考品

英会話帳

 尚さんが『進駐軍』の石蹴りを掲載されていますので関連して。

 当時のGHQが発行したと思われる会話帳です。以前、日米会話帳を掲載しましたがあれは日本で発行されたものです。

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 『JAPANESE PHRASE BOOK 
for the Occupation Forces



 PREPARED AND PUBLISHED BY

INFORMATION & EDUCATION SECTION

GHQ ・ AFPAC ・ | JULY 1946』


 うっすらとですが日本地図が印刷されています。

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 中は今現在あるような会話帳とほとんど同じです。これを指し示しながら日本人とのやり取りを下のでしょうか。
 
 今年も暑い夏がやってきました。
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by richouken04 | 2008-07-20 18:14 | 占領期参考品

模範日米会話

 敗戦後すぐに必要とされたものの一つ、占領軍たるアメリカ兵らとの会話には欠かせない辞書や会話集。粗末な紙物も時が経てば資料の一つです。

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 『模範日米会話』と題された小さく薄い冊子です。この手の会話集はいろいろと製作されたようでこれは愛知県豊橋市で印刷されたものです。
 内容は一般的な会話が多いのですが、巻末には米兵に女性を斡旋するための会話も掲載されており生々しいです(GHQは公娼廃止指令を昭和21年に出しますが、昭和38年の売春防止法の施行まで売春は公然と行われました)。
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by richouken04 | 2007-09-07 18:31 | 占領期参考品

すり鉢

 今日はすり鉢です。これも今では考えられないものですね。時代が生んだ不思議なものです。

 
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 ジュラルミンで造られたすり鉢です。形状は一般的なすり鉢となんら変わることはありません。ただ、金属製なだけ。

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 内部もちゃんとすり目が入れられています。すり目部分は柔らかいうちに入れたのでしょうか。中央部は使い切ったためにすり目が無くなり地肌が出てしまっています。黒い部分はジュラルミンを流し込んだ際に気泡が出来たようで穴が開いています。

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 高台部分です。鋳込んだ跡が見られます。

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 側面から見てもすり鉢。叩くと『ポーン・ボーン・』とよい音が出ます。ただ、あまりに手でスリスリすると金属臭が・・・臭いです。
 サイズは直径28.3センチ、高さ13.1センチ。
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by richouken04 | 2007-09-05 18:43 | 占領期参考品

おろし金

 普通に見るとなんでもないものなのに、ある人が見るととてつもない逸品になったりする古道具の世界。敗戦後しばらくはそれこそ何でも出てきたようです。それは九州の昭ちゃんさんがコメントされている中でもわかりますし、年配の方からの話しでも出てきます。
 これもそんな一つなんです。

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 見た目何気ないおろし金です。これのどこが違うのだと思われるでしょう。私もこれは何気ないおろし金だと思います。『コレコレ』という訳を聞いてもどうってこと無いおろし金にしか見えません。裏も特段変わっていません。
 値段を聞いてビックリするのが普通の反応です。でも貴重な敗戦後すぐの資料なんですね。

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 うろ覚えになっていますが、おろし部分と取っ手をつなぐこの接続部、この留め金が実は戦闘機を製造する際の留め金とのこと。空気抵抗を抑えるために頭が平坦になっているのがその証拠なのだそうです(違ったかな)。
 敗戦後、飛行機の製造を禁止された各メーカーはこの時いろいろなものを造ってしのぐしかありませんでした。その一つがこのおろし金です。サイズは測り忘れ最長15センチほど)。
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by richouken04 | 2007-09-03 16:52 | 占領期参考品

子供茶碗

 終戦後、東濃地区ではちょっとした『好景気』に沸いたらしい(昭和20年冬~21年2月ごろ)。どこに行ってもモノがないことで造れば売れる、飯茶碗3個で米と交換できたという。

 簡単に儲かる時期が続くわけがなく、しばらくすると困窮に陥ります。その後も紆余曲折をたどりますが、そこはここでは時代が外れますのでパスします。

 占領中の品物で有名なのは『MADE IN OCCUPIED JAPAN』銘のある品々ですが銘の無いものも多々あります。絵柄や雰囲気から判断しますが、これもそんな一つです。

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 若き米兵(何かしら狐か猫のように見える)がジープの上からあいさつをしている。『Good bye グツドバイ』、この頃の状況を描く物語にはこのような単語が多数登場するがその一つ。

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 おかっぱの女の子(ちょっと太りすぎ?服の中に何か隠してる?)は手を上げて米兵に返している。『Hallow ハロー』、スペルが間違っている。それでも通用したのだろう。
 昭和10年代には『オーバーオール』の名前こそ無いけれど一体型の服がデザインされている。赤いたて筋というのが何か意味深に見えるのは私だけだろうか。

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 高台部には番号はありません。この頃ですとまだ番号の付いた石膏型を使用しての製造は行われていたものと考えられるのですがこの茶碗にはありません。消した形跡も無いので新規に造ったものでしょう。

 高台脇には紅色の帯が一周しています。この帯は東濃地区の子供茶碗に多く見られるものですのでこれもおそらく東濃地区で造られたものと考えられます。
 サイズは直径9.5センチ、高さ5.2センチ。
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by richouken04 | 2007-05-17 18:20 | 占領期参考品
 1945年の敗戦後、日本はGHQの政策を基にしつつ、現在につながる制度の仕組みづくりをしてゆきます。1947年2月20日には輸出向け品に「MADE IN OCCUPIED JAPAN」の裏印を入れるよう指令しています。
 この結果、さまざまな物にこの印が付けられました。この時代の物は統制陶器よりもはるか以前より広く知られており、収集家もたくさんいます。
 今日はその内の「ウイローパターン」を絵柄とした楕円皿を紹介します。

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 中国風の楼閣、お互いの顔を近づけて飛ぶ鳥・・・「ウイロ-パターン」に特有の文様です。ウイロー(柳)パターン(文様)と言う位で、皿にも柳が描かれています。ウイロ-パターンは悲しい恋の物語が語られています。

 中国のお金持ちの娘が貧しい青年と恋に落ちます(中央部の大きな楼閣がそれを示すそうです)。それを知った父親は激怒、2人を引き離し娘を軟禁してしまいます(中央の小さな楼閣です)。しかし、2人は親元から脱出して暮らし始めます(左隅の楼閣)。しかし、父親は使用人を連れて娘を取り戻しに来るのでした(橋の上に3人)。
 危機一髪のところで2人は脱出し、舟で楼閣をあとにします(左側の舟)。2人はついに振り切って新生活を送るのですが、そこにもまた父親の手は伸びてきます(左上部の楼閣)。2人はついに自ら命を絶ち鳥に生まれ変わるのです(中央上部の鳥2羽)。

 一つの物語が描きこまれた皿は初め欧州で流行したようでこの文様の皿はたくさん造られました。日本でも輸出向け業者が造り、輸出していました。

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 高台部は楕円皿なので畳付部分も当然楕円になっています。中央部は見込み部分の垂れ下がりを防止するために単独で高台が付けられています。
 単独高台の下部には『MADE IN OCCUPIED JAPAN』と王冠のマークが呉須印でつけられています。

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 拡大図です。亀裂のように見えるものは貫入(かんにゅう)といい窯出し時、釉薬が空気に触れ急速に縮んだために出来た亀裂です(使用には支障はありません)。
 サイズは横長さ37.1センチ、縦長さ25.8センチ、高さ2.9センチ。皿としてもかなり大きな物です。
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by richouken04 | 2006-06-11 02:00 | 占領期参考品

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04