時のかけら~統制陶器~

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 カップつながりということで(汗)

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 三種類のカップ。同じ形状で釉薬の違いで楽しめるように考案されています。実際に流通したものは何色だったのでしょうね。

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 黄土色のカップはどことなく金属器を感じます。底には『JAPAN 』の凹印がついています。また、商品サンプルを示すラベルと商品番号と思われる番号が印字されています。

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 緑色のカップは涼しげな印象です。底部分は上のものと同じです。

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 オレンジ色のカップは暖かい印象でビールにはどうなのでしょう。まぁ、好みの問題ですけどね。こちらも底部分は上記と同じです。

 これらは戦前とも戦後とも捉えられるものです。ただ、底部分のサンプルラベルが気になり蒐集対象となりました。
 こうしたサンプルは一般的には市場に出ないものですが企業の倒産や在庫の整理などでリサイクルされたりしています。本当は全部とは言いませんがきちんと保存されるようになるとよいのですが・・・





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by richouken04 | 2015-11-09 21:14 | 産地・時代不明品
 戦後の軍用食器の転用について今回が最後です。また時期が来たら、いろいろなバージョンがあればご紹介することもあるかと思います。 

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 星章の上に花唐草を簡素にしたものを上絵付けして隠しています。隠してはいますがゴム印で押しただけですので丸わかりです。戦中にこんなことは絶対できないでしょうから戦後のモノと思います。

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 花文様は三方向についてます。

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 内部には梅枝文と半円の輪線文様が付けられています。全体像としてはこんな感じですのでやはり小鉢ということですね。

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 高台内に『有80』の凹印が付いています。この窯元は有力窯元だったのかいくつかの伝世品が残っています。
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by richouken04 | 2015-08-27 00:17 | 戦後参考品

卒業記念の鉢

 以前にリクエストをいただきましたのでご紹介してみます。

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 外側に緑色の釉薬を掛ける、または吹き付けて乾ききらないうちに葉の文様を掻き落としています。葉の文様は学校の校章からヒントを得ています。掻き落としの技法は宋時代の定窯や耀州窯で流行したやり方で古陶磁の技法や文様が広く紹介されることで取り入れられていったのでしょう。

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 内部には校章が銅版転写でつけられています。今もこの校章は使用されています。瑞浪陶磁資料館(当時)で開催された『戦時下の陶磁器代用品』展の図録には陶磁器製校章が出品されていたことがわかりました(図版15)。

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 高台内には『皇紀二五九九年 岐阜縣恵那中學校 第十三●(回?・面に近い字)卒業記念』とあります。皇紀2599年は昭和14年であることから昭和13年末から昭和14年初頭にかけての製造かと思われます。

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 中央部には『●山』と凹印が付けられていますが判読ができませんでした。どなたか御存知の方がおられましたら是非御教授いただきたいです。


 #鉢 #記念品 #凹印
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by richouken04 | 2015-07-21 01:20 | 戦中期参考品

瀬439の小鉢

 『瀬439』の窯元は代用品の他にも食器を焼いていたようです。同時期に生産していたのか、食器生産が困難になったので代用品生産へ軸足を移したのか?釉薬の感じからすると後者の見解が有力でしょうか。

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 白磁にテナガエビと水草の上絵付けが施されています。これについては次回。

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 側面から見ると『飛びカンナ』とよばれる文様が付けられています。九州の小鹿田焼の伝統的かつ特徴的な技法ですが瀬戸では見られません。『民芸』運動や様々なデザインの多様化により取り入れられたのでしょう。

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 高台内に『瀬439』の凹印があります。
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by richouken04 | 2015-05-17 11:19 | 瀬・セ(愛知県瀬戸市)

犬山焼の子供茶碗

 犬山祭から一週間、その後の雨で桜も散りました。このお祭り中に開催された骨董市には犬山焼もいくつか売られていましたが今回紹介するものは今まで見たことがありませんでした。これは犬山で手に入れたものではありませんが・・・犬山焼です。

  犬山焼は江戸時代後期からの開窯で明治初期までは犬山城主・成瀬家の庇護を受けつつ、今も続いています。昭和16年ごろには犬山焼の組合が作られており、12の窯元が登録されていたようです。

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 犬山焼では紅葉に桜などどちらかというと風流・優雅な絵付けが多いのですが、これにはウサギが描かれています。もちろん手描きです。

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 蓋から見ると『ウサギとカメ』を題材とした絵柄だとわかります。『モシモシ カメヨ カメサンヨ』は石原和三郎の作詞で明治34年に『教科適用 幼年唱歌 (二編上巻)』、今でいう音楽の教科書に掲載されるという形で発表されました。
 注目すべきは亀です。金彩を使用しているのです。金彩用金液が日本で量産できるようになるのは大正後期から昭和初期です。そこから考えるとこの時期の生産だろうかと思うけれどどうだろうか。

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 内側は絵柄はありません。貫入が美しいです。犬山焼もいろいろあるけれど個人的には透明釉のものがいいな。

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 高台には『犬山』の凹印が付いています。『犬山』の裏印は様々な形状の枠で囲まれています。これは逆さになった桃なのかなぁ?と考えたりします。
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by richouken04 | 2015-04-16 22:07 | 戦前参考品

『円山』銘の盃

 2015年初頭ですので『盃』をご紹介してゆこうと思います。とはいえ、明治から昭和にかけてのものですのでさほど『ほほー』と言えるものはありません。

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 いわゆる呉須赤絵風の絵付けされた盃です。かなり簡略化されており中央の『福』の字が無ければ草花文様の盃だったでしょう。

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 側面もぐるりと上絵付けされていて手が込んでいます。すべて手絵付けされているため古い時代のものでしょう。

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 高台内には『円山』の凹印が付けられています。
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by richouken04 | 2015-01-04 21:35 | 産地・時代不明品
 長らく延ばし延ばしにしておりました、このクイズ。

 いよいよ待望の正解です。

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 どちらが統制品なのかと夜も眠れぬ日々を過ごされた方でいっぱいだと思いますが

 ナイナイ

 これが正解です!

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 正解は右でした~

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 ちょっと見たところではよくわかりませんがうっすらと『瀬●38?』あたりの数字が見られます。

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 左の徳利には『意匠登録56697 K』の上絵付けの銘がついていますが番号の刻印は見られません。

 
 こういった物が出てくるから面白いんですよねぇ。

 過去から続く意匠が戦時下でも使用され続けた証拠でもあります。
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by richouken04 | 2014-07-31 18:57 | いろいろな事

備前焼のビール呑み?

 戦前期、軍の特別演習は各地で行われていました。今回紹介する物はその特別演習時の食事会で使用されたものかもしれません(よくわからなかったのです)。ご存知の方ご教授ください。

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 堅く焼しめた素焼きで菊花で唐草をつくり文様を一周させています。その他には文様は無く、あっさりとしています。

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 内側は外側のつるっとした感じとは違い少しざらっとしていました。これはやはりビール呑みではないかと思うんですよね。サイズは小さなコップという感じです。

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 高台内には『昭和五年十一月岡山広島両県下陸軍特別大演習賜餞』とあります。『賜餞・しせん』は『食事会』のことらしい。
 食事会で使用された食器の一種類だったとすればもっと種類もあるのだろうか?それとも記念品の類なのか?
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by richouken04 | 2014-04-19 01:13 | 戦前参考品

深川製磁の皿

 深川製磁の花瓶を紹介したので他の物も紹介します。

 深川製磁の裏印(マーク)は手書きやゴム印や凹印でつけられたものがあります。香蘭社のように確実に『時代』を限定できる資料が手元にないので確実に昭和初めと判断しているものだけを購入しています。

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 吹きとゴムと手書きとそれぞれの技法を使用した皿です。技法としては単純な作業と言えるでしょうか。この皿も売りに出ていた時は多くの在庫があったようで、確か800円でしたよ。
 文様はひょうたんとひょうたんの花?です。ひょうたんには神話時代からのエピソードや縁起担ぎの意味がありますので採用されたのでしょう。

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 高台には『富士山』マークの凹印が付けられています。ちょっと見えないですね、すいません。形状は先の花瓶に付けられたゴム印(呉須印)と同じ形状とみてよいかと思います。


 時期遅れですが、『富士山-信仰の対象と芸術の源泉』の世界文化遺産登録おめでとうござますっ!!

 今度の東京行きの時は見られるだろうか?

 いつ行くの?

 今でしょ!

 じぇじぇじぇ~

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by richouken04 | 2013-06-30 01:10 | 戦前参考品
 こちらは頂き物です。東京で入手されたそうで、お土産としていただきました。ありがたいことです。

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 『大日本青年團 綱領』が描かれる湯呑です。

 青年団と呼ばれるような青年組織は古くから存在していたが明治以降、徐々に組織範囲は拡大し大正13年には『大日本連合青年団』という全国組織になっています。
 その後、昭和14年に『大日本連合青年団』を『大日本青年団』と改称。さらに昭和16年に『大日本青年団』が解散して、『大日本青少年団』を結成。団章・帽章・団歌等を制定し、戦争遂行のために活動したという。

 こうしてみるとこの湯呑は昭和14年の名称改称時から昭和16年の解散までに製造されたものと分かります。時期がかなり限定されることから貴重なものです。

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 茶色い高台部分から精炻器かと思われます。高台脇には陰刻の銘があるのですが不鮮明でよくわかりません。これと同じ柄で統制番号入りが『萩谷コレクション 全国の戦時中のやきもの』に掲載されています。図録に掲載された湯呑の窯元と同じ生産者とすると、現在の岐阜県土岐市駄知町の製品と考えられます。

 私も番号入りを持っているのですが、画像データを失ってしまったので…残念です。
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by richouken04 | 2013-06-08 18:33 | 戦中期参考品

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04