時のかけら~統制陶器~

tokinokake.exblog.jp
ブログトップ

タグ:各種容器・蓋物 ( 25 ) タグの人気記事

代用品・11/国策弁当

 今更ながら気付いたのですが陶製代用品はどれも番号の付いていないものでしたね。今回は番号無しで行っちゃいます。

 国策水筒を紹介しましたがそれの同じシリーズもの?と考えられるものを最近購入しました。当時の文献にも見られるものですが実物としては初めてです。

c0004987_1020481.jpg
c0004987_10201831.jpg


 『衛生陶器 国策弁当』
 水筒はラベルの半分が虫食いでわからなかったですがこちらはきれいに残っています。水筒のラベルと同じデザインをしているので同じ会社を経て売られたのかもしれません。こちらは箱の側面が破れていて残念です。

c0004987_1338297.jpg
c0004987_13384493.jpg
c0004987_1339860.jpg


 白磁だけで装飾は全くありません。形状はブリキなど金属製の弁当箱を模していています。釉薬には貫入(釉薬のひび)が入っており、磁器というよりは陶器に近いものがあります。中も真っ白、おかず入れは分離できるようになっています。考えたものです。

c0004987_134079.jpg


 裏などには番号や屋号の類はつけられていません。箱にも製造者と思われる社名も無く、不明です。ただ、瀬戸陶磁器工業組合で造られていた事が前掲の『愛知商工』に掲載されているので瀬戸で生産産されたものの可能性が高いです。
[PR]
by richouken04 | 2014-01-21 10:20 | 戦中期参考品

代用品・10/国策水筒

 陶片狂さんが陶製水筒をご紹介されていますので、こちらも水筒を紹介します(意地っ張り)。陶製水筒はいろいろと種類がありますがこれは箱の様子、番号が無いなどのことから初期の代用品と考えています。

c0004987_10242437.jpg
c0004987_10244712.jpg


 『国策水筒』 
 ラベルが半分だけになっている点と製造元と思われる社名が判明しないところは残念ですが、それでも雰囲気は伝わってきますね。

c0004987_10263067.jpg
c0004987_1026478.jpg


 本体も紐もきれいな状態でした。紐通しの部分が付けられて手が込んでいます。陶製水筒のいくつかはこのような機能が付けられていますが、ついていないものの方が多いように思います。水筒覆いを使用するため省略されたのでしょう。また水筒の表面にフェルトのようなもの(詳しい材質は不明)を張り付けたものなどもあります。
 
c0004987_10274438.jpg
c0004987_1028583.jpg


 蓋部分と底部分です。蓋には桜が印刻されています。これは青磁の水筒にも見られるものです。底部分には銘などはありません。
 
[PR]
by richouken04 | 2014-01-17 10:04 | 戦中期参考品

味の素食卓容器

 味の素食卓容器の登場です。硝子好きの方々にとってはマイナーなものでしょうか?

 こちらの味の素食卓容器は昭和6年に発売されたもののようです。製造元や型によって形状や文字が少しづつ違うものもあるようです。これは統制陶器などにもみられる差異ですね。

 某ドラマでは…出てこないだろうなぁ。時代としては出て来て当然だろうけど。

c0004987_21115172.jpg


 硝子製味の素食卓容器。

 磁器製のものは見聞きしてましたが正直、硝子製があるとは知りませんでした。磁器製の容器を調べるうち硝子製があることを知りまして、入手しました。

c0004987_21133719.jpg
c0004987_2113575.jpg


 味の素の文字は底の、高台に相当する部分に日本語とローマ字表記が付いています。陽刻になっているんですねぇ。

 ガラス製品では陰刻で文様を付ける方法で今出来ものも古くすることができそうですが陽刻は型から作らないといけないので手間がかかります。それだけの手間暇かけて利益がどれだけ出せるかというところで、偽物を作る気力が失せるようです。

c0004987_21161123.jpg


 匙を入れるところもあります。小さな匙はどんな匙だったのかな?柄に『味の素』とかロゴがあったのだろうか。それとも小さな竹や木の匙だったのか?想像が膨らみます。

c0004987_21165985.jpg


 内部の様子。
 取り出しにくいなぁと思ったのですが、どうでしょうか。壁が筋に彫り込んであってこの筋に合う匙でなければきれいに取り出せません。

c0004987_21183285.jpg


 底の部分。
 さすがに時代が古いので成形はきれいです。


 そして磁器製。

 こちらはガラス製に遅れること3年、昭和9年に発売されたようです。こちらの方は私も本だったか見たことがありました。また、骨董市などでも見かけることがありました。

c0004987_21223523.jpg


 磁器製味の素食卓容器は硝子製と比べて形状デザインがモダンです。

 昭和9年ごろともなると洋食器への日本趣味応用や幾何学的文様図案を取り入れる活動が窯業界に見られます。これらの文様は国内ではコーヒーカップなど洋食器に見ることができます。

c0004987_21231767.jpg


 内部の様子は磁器製の他の容器と同じです。ろくろで挽いてきれいに成形したのでしょう。匙を入れる溝はありません。『湿気てしまう』から?でしょうか。

c0004987_21235582.jpg


 底部分には『味の素食卓容器・名古屋田代陶器』の赤絵印があります。この底印も別の種類があるようです。どちらが先の発売かはわかりません。

 『名古屋田代陶器』はいろいろな製品に見かけることができますが詳しい歴史はよくわかりません。白素地を仕入れ、上絵付けした後、販売する会社で輸出向けを中心とした商いをしていたのではないでしょうか。



 ガラス製品の特集はこれで終わりです。

 
[PR]
by richouken04 | 2013-10-19 12:15 | 戦前参考品

黒い化粧品瓶・3種

 黒い化粧品瓶は黒い牛乳瓶以上にかなりの数が存在している。これは需要という点で牛乳瓶以上に要求があったのであろう。しかし、今いざ集めようと思えばそうあるものでもないかもしれない。

c0004987_1134125.jpg


 それぞれタイプの違う化粧品瓶を3種類。それぞれ真っ黒です。牛乳瓶のように暗緑色だったり暗茶色ということもあるがこれは黒かったと思う。
 形状が違うのはそれぞれのメーカーの注文によるものだろうが左端のタイプは陶磁器製品と同じ形状が存在するし、存在している数も多いことから『規格化』されたものではないだろうか。

c0004987_11342116.jpg


 蓋はベークライトだろう。蓋には『クラブ美身クリーム』の商品名があるが陶磁器製のものと形状が違うので共の蓋かどうか不明。

c0004987_11344189.jpg


 底は前に紹介したガラス壜と比べた場合、比較的きれいに成形している。


 調べてみると『昭和19年11月24日軍需省告示第696号 硝子製壜最高販賣價格指定等』では『透明・水色』壜の他に『茶色』製の壜が登場していました。これが黒い壜のもとになってゆくのでしょうか。


 やはり黒い壜は戦争末期の産物なのでしょう。
[PR]
by richouken04 | 2013-09-27 11:53 | 戦中期参考品

岐1204/防5の防衛食容器

 これは大須観音の骨董市で入手しました。防5の防衛食容器としては4つ目くらい?ですが底の番号がクックリしていたのと蓋を伴っていたことでご購入となりました。

 ちょうどhiroimonoでも『防3の陶片』が紹介されています。

c0004987_14311940.jpg


 正面は『防衛食 (防5) 大日本防空食糧株式会社 社長 小澤專七郎謹製』の文字が付けられています。ここら辺の文字はおそらく規格化されていたのでしょう、どれも同じですね。

c0004987_14312269.jpg


 未使用品ですので当然、蓋には穴があけられていません。蓋の文字もほぼ同じ文字の羅列のようですが、一部がカナ表記だったり漢字表記だったりと違いも見られます。

c0004987_1432149.jpg


 内部は施釉されるのですが、蓋裏は無釉です。施釉することで蓋の役割が保てなかったのでしょうかね。それとも蓋は施釉しないのが普通だったのか。

c0004987_14345523.jpg


 底部の統制番号は『岐1204』の凸印がつけられています。今知られている岐工連のリストでは空番になっているところになりますのでどこの生産者かは不明です。
[PR]
by richouken04 | 2013-06-09 15:04 | 岐(岐阜県東濃地区)

瀬532の鳥の餌入れ

 これはあるだろうと目をつけつつも、実際当時の資料などを見ると生産されていたと思われるのだが、なかなかにというか全く見かけない器物がある。

 いや、時代的にそれくらいだろうというものはあるけども…。探してますが、なかなか。

 これがその小さいバージョン。『鳥の餌入れ』

c0004987_23214822.jpg

 ごく小さいので文鳥やうぐいす・メジロ(今はだめですよ!法律で禁止されています)を飼育するためのかごに取り付けて使用する物なのだろう。
 絵柄もゴム判で梅にうぐいす(実際はメジロらしい)を描いてる。

c0004987_23231758.jpg

 かごに取り付けるための取っ手は型つくりで、穴をあけて調整しているようだ。竹で造られた古い鳥かごなどに付けられたものも見かけるので戦争を挟んで長く造られていたんだろう。

c0004987_23224310.jpg

 上部は折り返され調整されている。趣味的な『ぜいたく品』だったろうに手間をかけている。

c0004987_2324324.jpg

 底はべた底。ろくろでは出ないざらっとしたこの感じは型を使用している証拠みたいなものと考えている。もちろん型を使用しても、滑らかに調整しているものもあるけれど。

c0004987_23232872.jpg
c0004987_2325262.jpg

 親指と見比べるとその小ささがわかるかと思います。取っ手の下部分に『瀬532』(瀬332のように見えるが顔料がつぶれてそう見えるだけ見たい)のクロム印が付けられ、底部分にも薄くて見えずらいが同じ番号が凹印でつけられている。
[PR]
by richouken04 | 2012-11-23 23:25 | 瀬・セ(愛知県瀬戸市)

岐777の化粧品瓶

 瑞浪市陶磁資料館の特別展『番号の付されたやきもの』展に合わせ、紹介していきましょうか。

 ポスターには『パピリオ』の化粧品瓶が紹介されています。この地域で生産されていたんですねぇ。詳しくは展示会場で…ということです。

 ここではそのパピリオの化粧品瓶が違う地域でも生産されていたということを紹介しておきましょう。

c0004987_0155862.jpg

 パピリオには柱形と円柱形がありますがこれは円柱形のものです。独特な『P.』のデザインが目を引きますね。蓋が無いのがちょっと残念ですが…。

c0004987_016959.jpg

 底部には『岐777』の凹印が付いています。この番号は現在の岐阜県土岐市下石町の生産者番号です。
この地域は『ふくろもの』とも呼ばれる徳利や容器類を生産していたことでも知られます。これもその一つですね。
[PR]
by richouken04 | 2011-11-05 00:16 | 岐(岐阜県東濃地区)

国民食容器

 最近何も更新していなかったので、これは長年探したものですがなかなか見つけることができませんでした。

c0004987_0475034.jpg

 国民食容器。

 防衛食容器とほぼ同じつくりなのですがその実像についてはよくわかりません。
[PR]
by richouken04 | 2011-09-17 00:48 | いろいろな事
 今を思えば、尚さんがこの瓶を紹介しblue-glassさんがコメントを寄せていただいてからすぐの登場でしたので何か見えざる力の存在を感じざるを得ませんでした。

c0004987_0481771.jpg

 箱入りのほぼデッドストックのパピリオクレームエーです。正式な製品名も判明したことがうれしいですね。
 
c0004987_0484863.jpg

 箱がイケていると思います。紺地にアルファベットを配すだけのシンプルな構図ですが昭和初期に巻き起こるモダンさを感じてしまいます。

c0004987_0491235.jpg
c0004987_0492275.jpg

 本体には見覚えのある『p.』の文字。皆さんがお持ちの呉須のタイプ。

 ああ、あこがれの化粧品瓶が…嬉しい…

 でも、購入の際はあくまでも冷静に…

 ・・・・・・・・・
 

c0004987_050645.jpg

 蓋は四角タイプでは陶器ですが、これは木で造られています。蓋上には『PAPILIO』が押されています。木の蓋が使用された瓶はいくつかありますが文字の付いているものはこれくらいでしょうか。

c0004987_0503595.jpg

 底部分には謎のシールがあります。これは何なのでしょう?以前の紙張り統制番号付きとは違うつづりです。そのシールに隠れて統制番号は見えませんが確実に番号が付けられています。

c0004987_051822.jpg

 箱の裏には製造元の『伊藤化学研究所』の検索はヒットしませんでした。パピリオは今も生産していますのでそちらで調べてもらえばわかるでしょうが、



 御調べください(笑)
[PR]
by richouken04 | 2010-12-21 00:25 | 岐(岐阜県東濃地区)
 真っ白な統制陶器は珍しいです。まぁ、化粧品瓶などはラベルも剥がれて真っ白ですが…

c0004987_16515520.jpg
 
 真っ白のインク壺または墨汁壺です。焼きが甘いためか貫入にいい具合に墨が入り込んでいます。これはサイズからして個別に売られたものなのでしょう。ラベルが無いためインクか墨汁か分りません。

c0004987_16521474.jpg

 底には『セ484』の凹印があります。
[PR]
by richouken04 | 2010-09-13 16:52 | 瀬・セ(愛知県瀬戸市)

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04