時のかけら~統制陶器~

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タグ:湯呑・蓋付き湯呑 ( 32 ) タグの人気記事

瀬549の湯呑

 湯呑とはしていますが、小鉢にもなりうるくらいのサイズ。

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 手絵付けの竹。朝鮮時代後期の染付をみるかのようです。大したものじゃない感じはありますが『描けない』文様ですね。

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 高台内に『瀬549』の呉須印があります。
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by richouken04 | 2015-05-29 10:45 | 瀬・セ(愛知県瀬戸市) | Comments(1)
 この文様のそば猪口、時代からすればそば猪口の使用というよりは湯呑として利用されたものと思います。骨董市や古民芸を扱うお店などで結構な割合で見かけると思いますがいかがでしょうか。

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 矢羽根に桜の銅版転写のそば猪口です。番号のあるものと無いものです。こうして並べると刷りの状態が若干違う程度でしょうか。どちらがどちらなのでしょうか。

 矢羽根の文様は江戸時代より『矢は飛んで行って戻ってこない』ことから嫁入り娘の持ち物として使用されたようです。矢羽根は矢絣とも呼ばれ歌舞伎の舞台で使用されこれが一般に広まったといえます。

 大正時代などには花があしらわれていきます。これが陶磁器にも取り入れられたのでしょう。こういった衣装から意匠を取り入れることは古く桃山時代の織部焼からきているとも言えます。

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 両方を見比べると右は少しだけ器壁が薄いですね。たまたまかもしれませんがここいらへんに時代差があるかもしれません。

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 高台内をみるとどちらもほぼ同じ形状をしています。蛇の目高台とよばれる中央に丸い凹が造られています。古伊万里では中央部に釉薬が掛けられますがこれらにはありません。数多くの同手を見てきましたがやはり形状だけで釉薬は掛けられていなかったと思います。
 統制番号は『岐514』の呉須印が付いています。

 ・・・・・

 ところで4月4日の犬山祭で開催された骨董市で同じ猪口を購入しました。当初、上記2つで紹介するつもりでしたが急きょ追加しました。

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 矢羽根に桜の文様です。あれだけ何百もの猪口をひっくり返したというのに・・・びっくりです。でも、番号のつけ方があまり上手でなかったため一番いいやつを選んできました。模様の出来が良くても番号がかすれていたり、消えていたりと難しいのですが。

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 高台内中心部に『岐355』の呉須印が付いています。

 『岐514』と『岐355』の番号から調べてみると同じ組合、地区でした。ひょっとしたら番号の付いていない製品もこの地区で生産されたものかもしれませんね。
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by richouken04 | 2015-04-05 10:27 | 岐(岐阜県東濃地区) | Comments(4)

四君子の茶器(湯呑)

 花つながりということで昭和時代よりも古いと思われる製品を紹介します。一客のみだったので安価でしたがちょっと安すぎない?って感じです。

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 四君子の描かれた茶器(湯呑)です。すべて手書きで春蘭は金彩でしょうか。丁寧な絵付けは画工の技がひかります。

 四君子は『梅蘭竹菊』の4つの植物を優れた君子に例えたもので絵画・工芸品に多く採り上げられました。これも湯呑とはいえ煎茶用ですので小さいです。これが時代が進むとともに湯呑へと変化していくようです。

 いまですと台湾でいただくウーロン茶の茶器などが近いですかね。酒器としても重宝するサイズです。

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 高台内には『飛騨 渋草』の呉須銘があります。これは岐阜県高山市で焼かれた渋草焼です。天保期に開窯し、上手の製品を製造したようです。
 戦時下には松山吉一氏が技術保存資格者に選定されています。これはいつ頃のものかわかりませんが『飛騨』の名がつけられているところから明治頃かなぁと考えています。
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by richouken04 | 2015-03-31 15:13 | 骨董・工芸品 | Comments(0)

瀬?●7?●の湯呑

 戦時下の統制品と思われるが地域記号と番号はどちらも不鮮明でかろうじて一部が判読できるかどうかというところ。完全なものを求めたいところだがこういったものも多く存在しているし、番号のありように関してはあいまいな部分があったとの話(瑞浪市歴史資料集 第2集)もあるのでアリなのだろう。

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 トンボの文様は安南(ベトナム)で焼かれた茶陶などを模倣したものか。ささっと描くがなかなかうまいものだ。

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 反対面は瑞雲とおもわれる。

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 高台内には呉須印があるが、判別は一部を除き難しい。これは『瀬●7●』とみられる。
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by richouken04 | 2013-07-22 10:23 | 瀬・セ(愛知県瀬戸市) | Comments(2)
 こちらは頂き物です。東京で入手されたそうで、お土産としていただきました。ありがたいことです。

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 『大日本青年團 綱領』が描かれる湯呑です。

 青年団と呼ばれるような青年組織は古くから存在していたが明治以降、徐々に組織範囲は拡大し大正13年には『大日本連合青年団』という全国組織になっています。
 その後、昭和14年に『大日本連合青年団』を『大日本青年団』と改称。さらに昭和16年に『大日本青年団』が解散して、『大日本青少年団』を結成。団章・帽章・団歌等を制定し、戦争遂行のために活動したという。

 こうしてみるとこの湯呑は昭和14年の名称改称時から昭和16年の解散までに製造されたものと分かります。時期がかなり限定されることから貴重なものです。

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 茶色い高台部分から精炻器かと思われます。高台脇には陰刻の銘があるのですが不鮮明でよくわかりません。これと同じ柄で統制番号入りが『萩谷コレクション 全国の戦時中のやきもの』に掲載されています。図録に掲載された湯呑の窯元と同じ生産者とすると、現在の岐阜県土岐市駄知町の製品と考えられます。

 私も番号入りを持っているのですが、画像データを失ってしまったので…残念です。
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by richouken04 | 2013-06-08 18:33 | 戦中期参考品 | Comments(0)

香蘭社・紗綾形文様湯呑

 香蘭社の製品をいくつか戦前(ここでいう戦前は昭和16年の日米開戦前のこととしています)の『参考品』として蒐集しました。統制番号のつけられた食器類と比べると、当然ながらその出来は段違いでその技術力の高さから『マル技』指定されるのもうなづけます。

 ここでは香蘭社HPの裏印ページと岐阜県陶磁資料館(現在は多治見市美濃焼ミュージアムと名称変更しています)開館展図録の香蘭社製品を参考にしつつ、紹介したいと思います。

 ……

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 すっと立ち上がりわずかに外反りする湯呑です。もとは蓋を伴っていた可能性もあります。入手時にはすでに蓋が失われていました。
 文様は紗綾形(さやがた)とよばれる卍を組み合わせたもので、鍋島藩窯でも使用された文様です。すべて手書きされているようで、よく見ると濃淡や隙間の差が見て取れます。染付と上絵という手間のかかる仕事です。

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 高台内には染付で『蘭の花』マークが付けられています。HPには『各時代で使用され』ましたが、時代によって花は描き方は違っているとおもいます。
 釉薬の様子や一緒に出てきた他の商品とともに考えあわせると戦前の製品と考えています。
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by richouken04 | 2013-04-08 12:12 | 戦前参考品 | Comments(0)

瀬259の湯呑

 戦時下のちょっと独特の雰囲気を表現しているかのような、そんな事を直感的に思ったりもしたこの湯呑。その妖しさは描き方の難しさを感じずにはいられないがいかがだろうか。

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 絵柄としては稚児文様、きらびやかな着物を身にしていることから七五三ですかねぇ。

 何しろこの稚児の眼が! 妖しい流し目! 

 人物を描くのって難しいんですよね。この時期も含めて人物文様ってあまり見ないような(九谷焼は比較的見るけれど)気がする。

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 不透明な釉薬は瀬戸・品野の特徴といえます。このような釉薬は他の地域では九谷焼で近いものがありますが、もう少し透明釉ですね。番号が無い場合でもこの地域の作とみて間違い無いでしょう。

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 高台内には『瀬259』の凹印が付けられています。
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by richouken04 | 2013-01-12 11:05 | 瀬・セ(愛知県瀬戸市) | Comments(0)

日本旅行協会の湯呑

 久しぶりに骨董ジャンボリーで入手の品です。
 某氏が手にしたであろうと思われる品です…。 

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 『日本旅行協会』と手書きされた湯呑です。寺院と温泉のマークが付けられています。
 温泉マークで調べると、昔は『さかさくらげ』と呼ばれ、『連れ込み旅館』を示すこともあったそう。古いマークだと湯気の形状も違うとか。うーん、昭和初期とみるのですが、どうでしょうね。

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 反対面には『車輪』のマーク。ちょっと擦れてしまったのが残念ですが、ゴム印でつけられているように見えます。

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 高台内には何にも無し。見つけた時は誰かが指でなぞった跡がありましたね。統制番号を確認したのでしょうか?ふふふ。


 
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by richouken04 | 2012-11-06 22:03 | 戦前参考品 | Comments(6)

岐252の湯呑

 『隣組』の湯呑をさっそくアップします。
 今回はセットで入っていたと思われる箱があったことと隣組歌詞の一部と5つ目の湯呑の『常会信条』で他と違う部分がありましたのでこれを紹介します。

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 当時箱と思われる段ボールの箱。『御陶器』のラベルも当時のままと思われます。ただ、箱内部の包み紙は当時そのままとはちょっと考えにくいものです。5個入れても隙間があることからそれぞれを区別する緩衝材があったと思われます。

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 とりあえず五個セットで並べてみた。右から1番歌詞から4番歌詞、常会信条湯呑となります。

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 『隣組』歌詞の1番歌詞と2番歌詞、ここに違いはなさそうです。

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 『隣組』歌詞の3番歌詞と4番歌詞、ここで3番歌詞の一部に違いが出ます。『地震・雷 火事泥棒』の部分です。正式には『地震や雷 火事泥棒』となっています。この部分は他のものでも同じ違いで刷られていました。
 4番歌詞は『何軒あっても一世帯 心はおなじ屋根の月』部分が正式には『何軒あろうと一所帯 心は一つの屋根の月』とかなり違っています。 

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 5つ目は『隣組』の歌詞とは関係の無い『常会信条』について書かれた湯呑になっています。この湯呑では『常会信条』が『部落常会信条』となっており、2項目も『会合の日には部落内の人達は皆が出席して住心地のよい部落を互いの力で作って行く会である』とある。
 『岐のやきもの・2 岐252の湯呑』では多少見づらいが『常会信条』であり、2項目も『部落』の文字は無く、『常会の人達…』と刷られている。

 これは地域的な差異なのだろうか?上記ブログの湯呑は関西地区で入手したものとの記憶がある。今回の湯呑は東日本(東北)から嫁入りした品です。『部落』という言い方は東日本と西日本で意味合いが違っているようなので地域によって文章を変えたのかもしれない。

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 反対面はすべての湯呑でこの『大政翼賛会』のマークが付けられています。これはどれも同じですね。

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 高台内にはすべて『岐252』の凸印があります。型からの抜けが良かったようで記号番号はくっきりと読めます。
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by richouken04 | 2012-09-16 22:51 | 岐(岐阜県東濃地区) | Comments(4)

犬山三の茶碗(湯呑)

 久しぶりに戦時中のものと思われる犬山焼を入手した。が、これが統制番号なのかどうかが疑問にも思えてきたところ。それは別の日に紹介するものを入手したからです。

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 犬山焼の『雲錦手』の湯呑ないし小ぶりな抹茶茶碗にも見えるものです。雲錦手は犬山焼の特徴的な図案の一つです。

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 大ぶりの湯呑のような気もするのですが内部の茶溜まり部分を作っているところを見ると抹茶茶碗のような気もします。抹茶茶碗は決まりごとが多々ありますのでそうかもしれません。

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 高大内に『犬山三』の凹印が付いています。高台もへらでグッと削られて作り出されています。


 
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by richouken04 | 2012-07-23 14:10 | その他産地 | Comments(0)

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04