時のかけら~統制陶器~

tokinokake.exblog.jp
ブログトップ

国民食器と工場食器 その7

 九州系と思われる国民食器とは?
 (あくまでも個人的区別ですのでお間違えなく。)

 九州の窯業地でいわゆる緑二重線入り食器(国民食器)といわれるものにはまだ出会ったことがありません。ただ、緑の線が太い線と細い線の組み合わせで製造された食器類はいくつか出会っています。
 とはいえ、これらが九州の窯元で製造されたものという確信のあるものは『肥28』(志田陶磁器株式会社)の統制番号のあるものくらいです。ただ、高台の造りの部分は東濃地域のものとは違いますので九州製なのかもしれません。

c0004987_161857.jpg
c0004987_1613394.jpg

 これは太い緑線と細い緑線の組み合わさった蓋の無い丼(大碗)でしょう。軍隊向けに製造されたものもあるのか、外側に星章のあるものもあります。高台内に『肥28』の統制番号があります。高台の釉薬と素地との接地部分が赤くなっているのも有田や肥前地区の製品に見られます。

 工場食器は今まで一点しか確認されていません。それも緑の二重線ではなく緑の線一本です。

c0004987_1615855.jpg
c0004987_1622080.jpg
c0004987_1623756.jpg

 様式からして工場食器としています。どこの会社かはまったくわかりませんが勾玉のようなマークは特徴があります。こちらは有田の製品で高台内に『有20』の凹印が押してあります。洗練された製品が多い有田地区の製品の中では異色な製品ともいえます。

 九州地区の国民食器・工場食器についてはまだまだこれからの研究が必要です。


 遅筆ですいませんでしたが、これで終わりです。

 おわり。

 
[PR]
by richouken04 | 2010-05-19 15:51 | 統制陶器って何?

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04