岐1133の皿
変形皿の一種です。これら変形皿は図録にも一点、掲載されています。やはり洋食器を生産していた関係でこのような和食器に多く見られる変形皿はあまり生産されなかったのではないでしょうか。
形状はカブの形を表現しているようです。歯の部分には結晶釉らしいものがかけられている点はこの地域の製品では珍しいものです。
高台内に『岐1133』の凹印があります。この皿には口縁部に釉薬の剥げが見られますが、入手地からすると流通したようです。当時は窯で亀裂が入ったり、割れたり、引っ付いたりした製品でも白いガラスで修理して流通させる職業もあったそうですのでこの程度は何のことはなかったのかもしれないですね。
次回は『岐113●の皿』をご紹介します。