岐1110の鉢
時代はぐっと飛んで昭和時代の東濃地方(現在の瑞浪市など)では石膏型を使った青磁の皿や鉢がたくさん生産された。それらは今見ても美しいものだと思う。
これは鉢で、全体がひとつの花に見立てられている。花弁の数から梅と思われる。戦時下の雑誌宣伝には『産めよ増やせよ』などのスローガンもあるので、『梅』を『産め』に引っ掛けているののだろうか。古くからこういう暗に意味を持たせる図は多いのでまんざらではないかもしれない。
サイズは測り忘れたが、大体直径15センチほど。岐1110の刻印がある。またこの手の青磁器は高台部に鉄釉が塗られている。