『上タキ』銘のいげ皿
いげ皿はとても特徴のある皿です。口縁がギザギザに彫り込んであり、そこに鉄釉薬を施しています。多くはこのパターンかと思いますが口縁の造りはいろいろあるようです。
参考:いげ皿博物館http://www.f-japan.com/
これは板目の数からしてもわかるかと思いますがかなりの大皿です。メジャーが無いので…でも30センチ以上のものです。銅版で絵付けされた『ウィローパターン』。これほど大きなウィローを見たことが無かった。絵付けの状態も良く、技術の高さが見受けられる。
高知県というお国柄、勝手にこの皿は『皿鉢料理』に使用されたのだろうと想像しています。
高台内に銘があり、これはうれしいところです。銘のあるものは少ないそうで実際、なかなか付いていないものが多いです。これには『上タキ』と凹印が付いています。この窯元は今でも健在です。佐賀県立九州陶磁文化館・編集発行の『近現代肥前陶磁銘款集』によればこの銘は明治末~大正とされている。