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時のかけら~統制陶器~

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岐330、岐386の皿

 桜が咲き始めたというのにあいにくの雨です。早くに咲き始め、満開近くになった桜の花は雨に打たれて落花していました。桜はとてもはかないです。
 今日も桜の花の皿を取り上げます。

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 そのものずばり桜の花をかたどった皿です。ソメイヨシノの花をそのまま切り取ったようにも見えます。花びらの間は春の澄み渡った青空を表現するように淡いブルーの顔料を吹き付けています。
 皿自体、とても薄作りで軽いです。この薄さだけを見れば洋食器に通ずるものがあります。洋食器は船便で送るので、薄く軽い物になったと思われます。
 高台部の写真は収集当初であったため撮影していませんが、高台内部に『岐330』とクロム釉印が押してあります。サイズは測り忘れ。

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 この2つは同じ生産者番号でした。一見2つとも同じように見えますが、皿の見込み(中央部)のおしべ・めしべ部のゴム印が違っています。些細な点ですがこういった違いを見出して統制陶器の収集を楽しんでいます。
 こちらの花は桜かどうか微妙ですね。桜は花びらの端に切れ込みがあるのですがこれには無く丸くなっています。石膏型の製造過程で加工を忘れたのでしょうか。
 こちらも高台部の写真はありませんが高台内に『岐386』とクロム釉印がつけられています。上記の3枚は一つの同じ皿の山から出てきました。サイズは測り忘れ。

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 これはサイズが一番小さい物と記憶しています。当時さまざまなサイズで造られた事がわかります。これも高台部の写真はありませんが高台内部に『岐386』とクロム釉印があります。サイズは直径9.0センチ、高さ1.3センチ。

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 最後は同じ花形の皿ですが、いろいろと上絵付けがなされた皿です。花びら内部には4羽の鶴が細かく描かれています。また花びらの間は竹?のような葉が見えます。どちらも縁起のよいもので古くからたくさんの器物で見ることが出来ます。絵付けはすべてゴム印による絵付けでとても細かく造ってあります。

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 高台内部には『岐386』とクロム釉印で統制番号がつけてあります。他の皿もこのようだったと思います。高台は他の皿と比べ低く造っています。サイズは11.8センチ、高さ2センチ。
 これらは石膏型を用いて型押ししたものと考えられます。変形皿のたぐいは品野地区(現・愛知県瀬戸市)の製品に多く見られますが東濃地区(岐阜県多治見市・笠原町・土岐市・瑞浪市)ではあまり見られません。
 これは他の産地を追いやるほどの勢いがあった東濃地区の余裕とも見て取れます。
by richouken04 | 2006-04-05 00:58 | 岐(岐阜県東濃地区)

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


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