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時のかけら~統制陶器~

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品154の蓋付き茶碗

 蓋付き茶碗はもともと合理的な理由で蓋が付いていた。蓋を皿として使用するためである。しかし、繁盛に使用するのは茶碗であるため、蓋だけが残されてしまうものも多い。
 統制陶器では蓋付き茶碗は少ない。茶碗と分類する中には蓋付きだったものも多数あるかと思うが、失われてしまった今となっては探る余地もない。

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 これは蓋付き茶碗。江戸時代の『牡丹唐草文様』に似たデザインです。もともとはゴム印だけで済ますはずだったが、薄かったのだろう、線の上から呉須を筆書きしている。

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 蓋と茶碗。どちらも同じように描いている。高台の畳付き部分が薄く高く造っています。通常のロクロ成形で製造しているのでしょう。

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 この蓋付き茶碗のすごいところは内側にもちゃんと文様が描かれている点です。それも古い時代の文様を写しています。この写真だけを見ると『江戸陶片?』と思われるかもしれません。

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 蓋と茶碗の高台に不明な銘と『品154』と読める呉須印が打たれています。サイズは測り忘れ。
by richouken04 | 2006-06-27 10:33 | その他産地

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04