万139の貯金箱
戦前、戦中を通じて人気を誇ったのは横綱、双葉山。その姿では?と思わせるものが貯金箱として製造されている。
『雲竜型』と呼ばれる土俵入りの途中の場面であろうか、当時はビデオなど当然無いので写真を基にこの像を作ったのであろう。そして石膏型を造り、鋳込み成型する。
もともとは頭髪やまわしの部分に上絵付けがなされていた可能性があるが、今では化粧まわしの下部に茶色い顔料が残るだけである。
背中から見ると大きく結われたまわしが見える。神社へ奉納する際はこのようなまわしをしているがこの頃からこのようなまわしをしていたのだとわかる。肩にはお金を入れるための穴があけられている。
底は平面で茶碗のような高台のつくりにはなっていない。そのため当然ながら釉薬は付けられていない。『万139』の凹印が付けられている他は製造者につながるものは何も無い。
サイズは高さ11.6センチ。