時のかけら~統制陶器~

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どんな『うつわ』が造られたのか

 戦時中の統制陶器はどのようなものがあるのだろうか?

 今その見直しを行っている最中で、それぞれの産地により特に特徴的な差異があることがわかりました。それについてはまた項をかえて述べるとして、今日は大まかにどんなものがあるのか見てみます。

 食器といって真っ先に浮かぶのは『茶碗』でしょうか。それとも『湯呑』でしょうか。それとも『皿』・・・。どれをとっても日常のうつわとして身にしみている物です。

 茶碗、湯呑、皿、徳利、鉢、小鉢、丼、盃、洋食器、紅茶・コーヒーカップ、茶道具、神饌具などなど・・・
 その種類は今とほぼ変わりありません。ただ、これらのうちでも敗戦をはさんで高度成長期を歩むに従い生産されなくなるうつわもあります。

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 岐989のなます皿(呉須印)
 江戸時代よりたくさん生産されたなます皿も戦後はその姿を消してゆく。生活習慣の変化が大きいと思われる。最近はお宝ブームなどで復刻されたものもあるようだ(偽物という意味ではなく)。

 また、この時期の食器はどうしても戦時色を兼ね備えていると考えがちになりますが、実際のところは子供茶碗や一部の食器を除いて強い戦時色を兼ね備えているものは少ないものです。ほとんどは静かで平穏な山水や庭園文様、あるいは野の花や園芸品種が文様として用いられています。

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 岐470の皿(凹印)
 漢詩を伴う庭園文様の典型的な一例、漢詩が読めないものも多い。特に漢詩に『別天地』とあるものは昭和16年より古いもののようで統制番号を伴うものでは現在わずか1種類のみが確認されているだけです。
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by richouken04 | 2007-11-11 22:07 | 統制陶器って何?

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04