人気ブログランキング | 話題のタグを見る

時のかけら~統制陶器~

tokinokake.exblog.jp
ブログトップ

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗

 秋の雰囲気が漂ってきた9月上旬。あのお盆休みの酷暑が懐かしい(そう思うだけでぶり返したくはない)この項も跡2回です。
 今日は参考品として購入した日本製のサバルと大碗です。

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_18102987.jpg
韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_18113710.jpg

 日本製のサバルは裏印からの判断ですが今まで見かけた物はすべて白磁でした。これも何ひとつ文様が無い、白素地のみのサバルです。これは背の低い、鉢とも呼べるタイプですがふちの器壁は日本で見る鉢よりも分厚く造られています。

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_18133926.jpg

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_18241655.jpg
 
 高台内には『丸枠に日硬』とあります。日本硬質陶器会社の製品でしょうか?それにしては陶器と言うよりも磁器と言った印象を受けます。戦前は硬質陶器と硬質磁器の表記が見られますが、実は厳密な区別がされていなかったようです。サイズは直径16.4センチ。

 ・・・・・

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_18261528.jpg

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_18283917.jpg

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_1831394.jpg

 こちらは大碗。一般的な大人用の茶碗は約11センチですがこれは約12センチ。いえ、1センチは大きいです。さらにふちはやはり分厚く造られているためより大きな印象を受けます。
 側面は上下にラスター彩、中に更紗文様と花文様の組み合わせとラスター彩で『福』の字を描いています。ラスターの技法が日本で一般的になるのは昭和時代ですので日本で造られた物と考えます。

韓国で購入したもの・日硬のサバルとラスター彩の大碗_c0004987_1830063.jpg

 高台内には何もありませんが、ゴム印を多用した造りからすると瀬戸・美濃地域で生産された物ではないかと考えられます。サイズは直径12.4センチ。


 次回統制陶器の紹介で韓国編の最終回です。



 
by richouken04 | 2008-09-08 18:26 | 戦中期参考品

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04