時のかけら~統制陶器~

tokinokake.exblog.jp
ブログトップ

<   2008年 01月 ( 10 )   > この月の画像一覧

岐166の盃

 まっちゃんさんからリクエストがありましたので・・・。
 本居宣長の『倉敷の大和心を人とはば朝日に匂う山桜花』。本人の想いとはまったく違う歌意をつけられて国威高揚に使用されました。

c0004987_17461567.jpg
c0004987_17473028.jpg
c0004987_1749845.jpg
c0004987_17501395.jpg


岐166の盃 外部・『倉敷の大和心を・・・』歌・桜花散らし・薄瑠璃釉、内部・『かき惣』文字 高台内に凹印

c0004987_17511861.jpg
c0004987_17522122.jpg
c0004987_1753514.jpg
c0004987_17551285.jpg


岐166の盃 外部・『倉敷の大和心を・・・』歌・桜花散らし・薄瑠璃釉、内部・『帰還記念』文字・ラスター彩(金)・鉄帽・軍刀・桜花・国旗 高台内に凹印

 型押しで外部を造っています。取り上げてみてはじめて知りましたが、まっちゃんさんの拾われた陶片とはどうやら型が違うようです。『はば』の部分が違っておりました。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-27 18:07 | 岐(岐阜県東濃地区)
 引き続き皿を紹介していきます。

c0004987_101566.jpg

 岐935の皿 多色吹き墨・富士山を望む山里文様 高台内に呉須印

c0004987_111314.jpg
c0004987_123496.jpg

 岐935の皿 多色吹き墨・富士山を望む海浜風景文様 高台内に呉須印

c0004987_135987.jpg
c0004987_151871.jpg

 岐935の皿 吹き墨・富士山を望む海浜風景文様 高台内に呉須印

 大皿のたぐいは直径20センチ以上のものとしています。
 公定価格表でも直径30センチ以上のものは価格の表記が無く、今までも30センチ以上の統制陶器(食器類)はありません。

c0004987_162032.jpg
c0004987_173898.jpg

 岐1135の皿 多色吹き墨・富士山と雲海、松原文様 高台内に呉須印

 多色吹き墨の富士山文様の皿類は『岐935・岐阜県土岐市駄知町内』で多く見られますがそれ以外ではこの一種類だけです。

c0004987_19337.jpg
c0004987_1101991.jpg

 深皿 色絵転写?・吹き墨?・富士山文様 高台内に製造社印無し、『大日本国防婦人会 御器所分会』名前

 時代としては昭和16年以前と思われる深皿で名古屋地区で製造されたと見られる。『御器所』の名前は名古屋市にある知名なのでほぼ間違いないであろう。『大日本国防婦人会』はのちに『愛国婦人会』と合併することになる。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-22 15:16 | 岐(岐阜県東濃地区)
 立体である湯呑や茶碗は横幅に制限があるので『絵画』として考える時には窮屈なようにも感じる。これは日本人に染み付いた絵画における『余白の美』に由来するものではないかと考えられる。

 富士山文様の皿を見てみましょう。

c0004987_2158131.jpg
c0004987_221381.jpg

 岐223の盃受け 吹き墨・富士山 高台内に凸印 直径7.6センチ

 盃受けは盃のためのソーサーといえばわかりやすい。今ではその存在も消えてしまったのではないだろうか。ソーサーのように中央部にくぼんだ部分があり、そこに盃をのせる。これにのせる盃もあるいは吹き墨・富士山だったのかもしれない。

c0004987_2221146.jpg
c0004987_2233081.jpg

 岐1104の皿 吹き墨・富士山 高台内にクロム印 直径12.9センチ

 皿ならではの余白を生かした吹き墨の富士山文様。『霊峰・富士』の名にふさわしい雰囲気がよく出ている。

c0004987_2255833.jpg
c0004987_2294767.jpg
c0004987_22103862.jpg

 『美濃窯業』銘の小皿 吹き墨・富士山文様 高台内に『美濃窯業』銘 直径9.7センチ

 上記の皿と比べると少し絵付けが甘い感じがある。製造時期は不明だがこの会社は緑二重線入り食器類をたくさん生産している会社で一般向け食器類はあまり見かけない。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-19 21:37 | 岐(岐阜県東濃地区)
 今日は吹き墨の茶碗でも多色吹き墨の茶碗を紹介します。

c0004987_15281460.jpg
c0004987_15291243.jpg
c0004987_1531549.jpg

 岐93の茶碗 多色吹き墨・一富士・二鷹・三なすび(初夢) 高台内に凸印

c0004987_15354479.jpg
c0004987_15363761.jpg
c0004987_15372966.jpg

 岐1066の茶碗 多色吹き墨・一富士・二鷹・三なすび(初夢) 高台内にクロム印

 おめでたい初夢の文様を取り上げている。『鷹』は表現するには難しいためかただの鳥のようにも見える。別の物では羽だけでそれとわかるよう表現している例も見られる。

c0004987_1538246.jpg
c0004987_15392095.jpg
c0004987_15402230.jpg

 岐1142の茶碗 多色吹き墨・松原と富士山 高台内に凸印

c0004987_15415170.jpg
c0004987_15431621.jpg
c0004987_15441825.jpg

 岐1156の茶碗 多色吹き墨・荒波と富士山 高台内に凹印

 多色吹き墨の茶碗は単色吹き墨の茶碗と比べて数が少ないのか人気があるのかなかなか出てきません。絵柄はおめでたいものも存在しますので昭和16、17年ごろか、戦後になってからの製品ではないかと思われます。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-14 23:54 | 岐(岐阜県東濃地区)
 吹き墨の茶碗を紹介しています。

c0004987_1052825.jpg
c0004987_1064533.jpg

 岐91の茶碗 吹き墨・富士山文様 高台内に凸印
 
c0004987_1081039.jpg
c0004987_109332.jpg
c0004987_10101184.jpg

 岐130の蓋付き茶碗 吹き墨・富士山文様,全体に青(呉須) 高台内に呉須印

 蓋付きは茶碗全体としてもそれほど多くない。使用中に失われるほか、市場に出る際、価値のあまり見出せない蓋は別々にされるのかも知れぬ。

c0004987_10112292.jpg
c0004987_10122097.jpg

 岐135の茶碗 吹き墨・富士山文様 高台内に凸印

c0004987_1013339.jpg

 岐396の茶碗 吹き墨・富士山文様、表面・凸 高台内に凸印

 凸凸で手づくり感があるがこういう意匠の茶碗。表面が凸凹でも吹き墨であれば文様をきれいに出すことができる。

c0004987_1014272.jpg
c0004987_10152588.jpg

 岐430の茶碗 吹き墨・富士山文様 高台内に凸印

c0004987_10161894.jpg
c0004987_10171560.jpg

 岐497の茶碗 吹き墨・富士山と旭日・飛翔する鶴 高台内に凸印

 旭日と飛翔する鶴などおめでたい文様、富士山単体だけでなく、いろいろなものとの組み合わせで文様を付けた例もあります。

 それぞれに特徴のある富士山です。実際に見る場所によってその姿は千差万別だとも言います。どの富士山がお気に入りでしょうかね。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-14 03:26 | 岐(岐阜県東濃地区)
 今日は茶碗を紹介していきます。
 以前、瀬戸市の図書館で見た10年以上前の図録には吹き墨の富士山文様の茶碗を『海軍茶碗』と表記してあるのを見ました。 実際に某所ではだれそれが使用したものとして茶碗が展示してあるとも聞きました。(番号があるかどうかは不明ですが)海軍の方々の間でこの手のものが使用されていたことが考えられます。

c0004987_22474396.jpg
c0004987_22492684.jpg

 吹き墨の茶碗 韓国・プサンの骨董店で入手、統制番号が無いため昭和16年以前に持ち込まれたもの。

c0004987_22512413.jpg
c0004987_22541926.jpg

 茶系吹き墨の茶碗 呉須(青)以外は少ない、番号付きのまったく同じ茶碗があるのでこれは番号の付け忘れかもしれない。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-11 10:26 | 戦中期参考品
腰の低い今でもよく見る湯呑となると富士山も横幅が広がって太っちょになります。

c0004987_1458990.jpg

c0004987_1459364.jpg

 岐133(左)と岐339(右)の湯呑、高台内に呉須印と凸印

c0004987_1515536.jpg

c0004987_1531293.jpg

 岐134の湯呑、高台内に呉須印

c0004987_15683.jpg

c0004987_1571210.jpg

 岐128の湯呑、高台内にクロム印

それぞれ少しずつ細部が違いますが構図は同じですね。

富士山の絵柄は深川製磁のうつわによく見られるオーソドックスなものですがこういった高級陶磁器の絵柄を模倣するのはいつの時代にも見られます。『よい物が欲しい』と言う、 そんな要望に応えたのかもしれないですね。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-10 10:29 | 岐(岐阜県東濃地区)
 湯呑は2つの形状(筒型・碗型)がありますが富士山の吹き墨の筒型湯呑はあまり見かけません。

c0004987_201673.jpg

 先日の物と構図はほぼ同じですが雪をかぶった富士山の頂上部分は異なります。高台内に『岐382』のクロム印が付いています。サイズは測り忘れ。

c0004987_20171057.jpg

 こちらも構図は似ていますが、細部について見るとやはり違います。高台内に『岐396』のクロム印が付いています。サイズは直径6.7センチ、高さ6.7センチです。

 同じような構図でたくさんのうつわが焼かれています。どれも細部を見るとそれぞれ少しづつ違っていて間違い探しのようで面白いです。
 
[PR]
by richouken04 | 2008-01-06 20:17 | 岐(岐阜県東濃地区)

『昭和13年』銘の湯呑

 新年となりました。毎年この時期は統制番号を伴うお茶道具を取り上げておりますが、取り上げるほどありませんでしたので縁起のよい富士山の図案を取り上げます。
 そのうちでもきれいな吹き墨技法を駆使したうつわを紹介してゆきます。

c0004987_2003981.jpg

 呉須を吹き付けて描かれた富士山。今でも『富士山』と言えば雪をいただく姿が象徴的ですがこの頃からすでにそのような考え方があったのでしょう。呉須の濃淡からして2回に分けて吹かれたと思われます。

 吹き墨は『吹き』とも呼ばれる技法のひとつで型紙を白抜きにしたい部分において顔料を吹き付ける技法です。古くは中国・明時代の製品が日本にもたらされており、伊万里焼や瀬戸焼その他地域でも製品が造られました。
 
 大正・昭和と窯業の機械化が進むにつれ吹きも機械による作業へと変化してきめ細かく美しい絵柄へと変化していきました。

c0004987_2013343.jpg
c0004987_2022928.jpg

 吹き墨・富士山の反対側には『自治制発布五十年記念』と『昭和十三年四月十七日』の文字が上絵付けされています。中央にはマークがあるのですがわかりません。この湯呑を発注した自治体の章なのかもしれません

 自治制は明治21年(1888年)発布され昭和13年(1938年)4月17日に50周年を迎えた。東京をはじめ日本中の各自治体において記念式典が開催されたという。

 当然のことながら統制番号はありません。ついでに写真もありません。サイズは直径6.9センチ、高さ7.2センチ。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-04 20:11 | 戦中期参考品
c0004987_0262057.jpg

あけましておめでとうございます!

今年もよろしくお願いします。
画像はわが家のわんこ、まるです。
[PR]
by richouken04 | 2008-01-01 00:26

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04