時のかけら~統制陶器~

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お知らせチラシ

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 伊万里のそば猪口 -北出コレクション-

 9月2日まで 豊田市民芸館


 お好きな方は是非!
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by richouken04 | 2012-06-30 15:39 | いろいろな事

美濃焼手榴弾 その2

 たぶん以前紹介しているのではないかと思うので『その2』としてみた。でもとくに内容が大きく変わることはないだろう。ただ、今回は参考文献を同時に紹介し、これを基に見ていこうと思います。

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 『日本の陶器製兵器 1 -陶器製手榴弾-』 
 山本達也・浅川道夫・草薙大輔・著者、全日本軍装研究会・発行


 全国の窯業地で生産された陶器製手榴弾が掲載される他、幕末にも存在した陶器製手榴弾の資料や米軍が作成した陶器製手榴弾に関する資料なども掲載されています。
 一般には出回っていないものですので入手は困難かもしれませんが、陶器製手榴弾についてまとめてあるものですので研究家には必用資料かと思います。


 さて、美濃焼手榴弾ですが、前回のセラパーク楽々市の骨董市で入手しました。とはいえ、当地でもこのようなものが出てくることはまず皆無であり、もし見かけたらすごい偶然であるといわざるを得ません。

 次回行ってもたぶん無いですから…。


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 美濃焼手榴弾は釉薬が掛けられず、素焼きのような雰囲気を持っています。陶器といってもずしりと重く、金属製では?と感じるほど。材料に『マンガン』を混ぜていることがこの重さにつながるようです。
 美濃焼手榴弾にはこの弾体と呼ばれる本体のほか、『栓』と『蓋』が付属するのですが、私はまだ揃っているものは持ち合わせていません…なかなか揃って出てくることはないでしょうね。

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 陶器製手榴弾の多くは上下を成型し、そののち合わせる方法をとっているがこの個体は上下の土の色がくっきりと区別できる点で面白いと思う。もちろん焼き物である以上、焼き上がりの具合で発色が違ってくることはあるだろうがここまで違ってくることもなかろうかと思われる。

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 口縁から指を入れると上下を合わせた部分には凸が確認できる。これも上記の本に掲載されている点です。以前ならそこまですることもなかったな。気にもしてなかったというべきだな。

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 底部分には何の記号も番号もありません。美濃では一社のみで生産されていたようです。


 本には備前焼手榴弾のニセモノが存在することが書かれてある。私も依然うっかりつかまされたことのあるもの。ホンモノをちゃんと見ておれば一見してわかるものと思うのだが・・・やってしもうたという感情でした。

 皆さんもお気を付けください。
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by richouken04 | 2012-06-30 15:35 | 戦中期参考品

現代美術か!?

 日々の生活の中でいろいろなことに思いをはせると面白いものが見えてきたりする。

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 ペンキの塗り替え中の現場にて、飛散防止用のネットに付着した飛び散ったペンキ。

 現代美術をほうふつとさせると思いませんか?

 ・・・・・

 『高所作業中』の垂れ幕にも

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 これはゴシック体の文字で、これには何の感情も起きませんが、

 筆で描いたような字体の垂れ幕には何と思いえぬ『民芸』を感じるような味わいがありました。


 

 
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by richouken04 | 2012-06-28 20:44 | いろいろな事

『濱の華』の陶器瓶

 代用品とも製品の保護のためにガラスを避けたものかどうだろうか。

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 『海のホルモン 濱の華 昆布のエキス』と陽刻で書かれている。そのほかにこの商品に関する情報は全く無く、どなたかこの瓶に対する情報をお持ちの方はご教授いただけたらと思います。

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 裏側は何も書かれていません。ここにラベルでも貼られていたのでしょう。

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 上側。器壁のうすさが見て取れる底部分の光。

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 底側。番号や屋号などはついていません。


 
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by richouken04 | 2012-06-27 21:39 | 戦前参考品
 以前は『セラミックパーク美濃骨董市』とも呼ばれていたようだが、改名したようだ。

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 毎月第4日曜日とその前日の土曜日(一部除外あり)に開催している。土曜日は仕事だったので日曜日になってもうた。

 なんもないかなぁ…

 期待も少なく、昼ごろ到着。

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 少ないお客。 う~ん。
 
 今回はあまり出物がない感じでした。毎回同じお店が出ているわけではなさそうだし、今月は京都の催事とかぶっていたからな。仕方がない。

 一周するも…ふう…


 『黄瀬戸はないのか?』

 鉄釉や白釉、九谷焼風はあるが…どこだ?

 それはともかく。 え?



 最近お気に入りの軍装品なども扱う骨董屋をのぞくと陶製手榴弾があったよ。

 お値段…ううん。どうかなぁ。

 ふとアノ人の顔が思い浮かぶ。

 『その値段なら買いでしょう。ハハハハハ』と、笑っておられる。

 なんか…なんだかなぁ…。

 そういいつつも購入する。ちょっと調べてみないとなぁ。っでも、興味深い。

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 会場外では午後3時からのチャリティーオークションの下見をする人々がたむろする。新しいものが多いが上手に落札できれば安く買えるかも♪
 時間が合わないから撤収する。

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 帰り道は『オリベストリート』の骨董屋を見て回り、アルジャーノ(パン屋)でパンを購入して帰る。
 ちょっと高値だが本格的なパンなのでたまにはいいかと。

 『商店街の○○○がおいしいよ』とは某骨董屋さんから。
 
 次回はそっちだぁー!

 ……


 6月最後の骨董市でした。

 
 次回は天候によるが7月18日、28日の大須となるな。

 でも、大本番は骨董ジャンボリーだぁ!!!




 おまけ

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 萌えキャラ? 『やくならマグッカプも』
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by richouken04 | 2012-06-24 22:04 | 骨董市と骨董屋

大須は行けず

 今月は大須に行けず。

 次回は7月18日か?

 その前に多治見だな。

 
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by richouken04 | 2012-06-22 00:30 | いろいろな事
 緑二重線入り食器を紹介しておりますが、どうも私自身の性格上(自己診断ながらうつ病です)長続きさせられないのでこのシリーズも今回はここで終わり。

 なので最後は『工場食器』を見てみましょう。

 瑞浪市陶磁資料館の図録『番号の付されたやきもの』で美濃窯業株式会社は少なくとも大正9年にはこの手の食器を製造し始めたという。昭和初期になるとさらにたくさんの官公庁・企業から受注を受けていたらしい。
 もちろんすべての食器が緑二重線入り食器類だったわけではなさそうだ。

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 蓋を欠いた丼だが、文様からすると会社用食器と思うのだがどうだろうか。ハンドルなのか歯車なのか糸巻の車なのかわからないが、それぞれ三方につけられている。

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 高台内には美濃窯業株式会社を示す『TRADE 扇 MARK』がある。ただし、このマークがいつごろ使用されたものかについては私は知らない。

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 こちらは図録に同じマークの蓋付き丼が掲載されています。どこの会社かは不明ですが比較的大きな会社だったのでしょう。

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 高台内には『岐720』のクロム印が付けられています。この番号からこの食器が妻木町(岐阜県土岐市)で製造されたことがわかります。

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 それぞれ2つの比較。
 かなり大きさが違いますね。食糧事情の変化もあったかと思われます。

 ・・・・・

 『国民食器と工場食器』の項はまだまだいろいろとあるのですが、今回も尻切れとんぼに終了です。

 トンボというより消化不良ですね。

 まぁ、いいんです。専門家でないんで。


  
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by richouken04 | 2012-06-21 00:57 | 戦中期参考品

すいません

今週は更新出来そうにありません。

いつも来て下さる方々には感謝です。

また来週にお会いしましょう。
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by richouken04 | 2012-06-14 05:18 | いろいろな事
 国民食器ないし工場食器と呼ばれた緑二重線入り食器類。昭和18年に正式に実施にうつされたようです。ここらへんの確証を得るにはもう少し時間が必要かと思いますので、ここでは触れずにおきます。

 今日は統制番号を持つ緑二重線入り食器と他の裏印を持つ緑二重線入り食器を見てみましょう。

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 美濃窯業株式会社の扇マークと『硬質磁器』銘を持つプレート皿です。20センチほどの大きさで使いやすい大きさです。扇のマークがあることから昭和初めごろではと考えています。

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 こちらは美濃窯業株式会社でも『岐1065』の生産者登録番号時代の工場食器です。裏側、口縁の造りなどは上記とよく似ています。

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 この2点は小皿ですが、一方が統制番号付きで一方は戦後ないし戦前と思われるものです。サイズこそちょっと差がありますがほぼ同じです。裏側は高台やその内部の輪線の違いと統制番号『岐1088』と『MARUGI』が相違点ですが、ほぼ同じです。これらの生産の時代が近いことを指名していると思われます。


 つづく
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by richouken04 | 2012-06-08 22:27 | 戦中期参考品
 『国民食器』という名称は遅くとも昭和17年には一部の人々に認識されていたようです。

 この名称はどこから来たのでしょうか?

 図録では『国民服』が引き合いに出されています。『精神的』という点では国民食器もその側面を持たせようとしていたのかもしれません。この時代、他にも『国民○○』とつけられたものがあります。

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 『国民食 栄養献立三百六十五日 加藤俊子・著』なる献立集もありました。戦時中の物資不足を垣間見る献立もありますが、主は普通の料理の献立になっています。戦時中は国策に沿うことが重要でしたので、このような名称を付けることで出版にこぎつける目的もあったのでしょう。(ちなみに出版社は早稲田図書出版社でした)

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 これは3月1日『興亜奉公日』の献立です。『青菜味噌汁(朝) 狐うどん(昼) 馬鈴薯飯・鰯団子揚煮(夜)』と馬鈴薯飯以外は今でもありそうなものです。ちなみに馬鈴薯飯は某ドラマで有名な大根飯と同じ、馬鈴薯を入れて炊き上げるものです。

 大東亜戦争以前でも『国民精神総動員』が主張されました。戦場でもとかく精神を重要視したところがあったと聞きます。『同じ釜の飯を食う』という言葉からもこの精神論が垣間見えるような気がします。同じ食物を食べ、同じ気持ちを持つ。それこそが重要だった時代ですからね。

 そのための食器と考えると『国民食器』という名称も自然に浮かんできたのではないかと思います。


 つづく

 
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by richouken04 | 2012-06-06 20:56 | 戦中期参考品

戦時下(S15~S21)に焼かれたやきものを中心として


by richouken04